公認スポーツ栄養士の松田です。 「女子選手が必ず直面する思春期問題。伊藤華英が語る生理と競技の関係。」がネットに上がり読んでみました。 競泳 元オリンピック代表の伊藤華英さんが語る内容に思うことがたくさんありました。 1.自分自身がジュニア選手だった時の事。 2.自分自身が大人になってからサポートしているジュニア選手の事 今日は自分がジュニア選手だった時の事を書きたいと思います。 松田が所属クラブのトップチームに入ったのは小学校5年生でした。当時はトップチームと言えレベルによって練習内容が異なり3つの組に分かれていました。1番上は高校生、2番目は中学生と全国で入賞するような小学生、3番目は小学生と中学生です。 小学校6年生の時、学校では周りの子たちが初潮がきはじめ、そのうちに自分にも初潮がきました。当時は体調の事をコーチに言わないといけない(と思っていただけなのかもしれませんが)ので、その事を伝えると 「水に入っている間は大丈夫だから、水から上がる時は1番トイレに近いところからあがって急いでトイレにいけばよい」 と言われました。2か月ほど言われたとおりにして練習していましたが、ご想像の通り、あまりよくはないわけです。そのうちにコーチは 「中学生や高校生にどうしてるのか聴いて練習しなさい」 と言いました。生理用品の使い方を聴いてこいとのことでした。その時にいろいろお姉さま方から聴いて使う事になるわけです。そのお姉さま方の中にはよく「お腹が痛い」と青くなりながら練習をして、吐き気をもよおすお姉さまがいました。それは月経前や月経中だと教えてくれました。 なんと、そんな事が自分の身体におこり続けるのかと怖くなりました。 他の中学生や高校生もお腹が痛いと言いながら練習をずっとしています。もしお腹が痛くなっても上がらせてくれとはなかなか言えなそうな雰囲気です。「その程度で練習休んで」と言われそうでした。 今、思えば、コーチも知識的になんとなく理解はしていたと思いますが、女子の身体については選手で話させればいいやと言う事で任せてしまっていた気がします。そのため、ドクターにかかると言うアドバイスをする人がいなく、前述の先輩選手は引退するまで年々体調がひどくなっていたようでした。 当時のお母様方も 「自分が水泳をやっていないからわからない」 「競技をやっていないからわからない」 「月経前や月経中はお腹がいたいのは当たり前」 「産婦人科は子供が行くところではない」 と言う考えや声があり後手後手に回ってしまったのかもしれません。 当時の女子選手のエピソードはまだまだたくさんありますがこの辺にして現状はどうでしょうか? 現状は当時より良くはなってきたものの、大きく変革したかと言えば、まだまだこれからだと思います。 体重が重くなったからと無理な減量を強いられパフォーマンス悪化と言う相談は現在でもたくさんうけますし、月経中の体調変化で練習が出来ない選手もいます。 周りにいる大人が女子選手の体調に気づき、安心して相談できる専門職が連携して女子選手の身体を第一に考えたサポートが出来るようになるのが理想であると思います。 |
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